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撮影9日目。9時、江ノ電長谷駅集合。天気予報は「晴れときどきくもり」と決して悪くはなかったのに、実際はうす曇り。つくづく天気には恵まれず、鎌倉に向かう電車の中でもため息しか出なかった。

だが、「雨が降っていなければ撮る」という先日の取り決めにしたがい、3日に撮ったシーン4の続きの4A(繁田と由希が浜を歩く→繁田、熱中症で倒れる)の撮影準備にかかる。

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リハーサルと平行して、メインビジュアル用のスチールも撮影(担当はもちろんウッチー。チラシや宣伝で使われているツーショットはすべてこの時に撮られたもの)。
そうしたら天の助けか、そろそろ本番というタイミングで雲間から日が射し込んでくる。繁田が熱中症で倒れるこのシーンだけは、どうしても直射日光が欲しかったのだ。

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加藤さんもふらふらと倒れるアクションを熱演。砂浜にしっかり影が出ている状態で、2テイクほどカメラを回す。


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早速撮影した映像をチェック。

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OKが出てひと安心。太陽の恩恵に大喜びの一同。

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続いて、繁田と由希が初めて浜で会うシーン1Aに取りかかるが、このころにはまた雲が出てきてしまい、しばし太陽を待つことに。

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その後、太陽は出たり隠れたりで空の明るさが安定しない。小型のLEDライトを使ったりしてみたが、どこまで効果があったかは疑問。

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12時を回るころ、1Aはひととおり終了。駅前のCafe Luontoで昼食を取りつつ、これからの相談。このまま雲が厚くなるなら、ラストシーンの撮影は後日(13日)、晴れてくるなら決行ということで雲ゆきを見守るが、ハヤシライスを食べ終わり、女子2人がスイーツを食べ始めたあたりでにわかに日が射してくる。
これは「今日ですべて終わらせよ」という天のお告げと解釈して、あわてて浜に出てラストシーンの24を撮る。

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シーン24はそれなりに長さもありセリフも多く、また、加藤さんにとって未体験のアクションもあったりと、いろいろ難易度が高く、かなりのテイク数カメラを回す。

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1度、加藤さんが大事なところで動きの段取りを間違えたため、私が思わずブチ切れて怒声を発するという醜態をさらす(「そういうことがあったっていいじゃないか、にんげんだもの」by みつを ←ウソです)。

そうこうしているうち15時を回り、劇中では午前中の設定なのに、日がかなり西に傾いてくる。あたふた、バタバタ、ハラハラしつつ、どうにかこうにかOKを出し、最終カットまで撮り終える(あまり具体的なことを書くとネタバレになるのでここでは自粛)。

その後、欠番にしてもいいと思っていた、由希が繁田に肩を貸して家に入るシーン5を、タクシーでSさん宅まで移動して撮影。

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16時41分、無事クランクアップ。

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さんざん天気に翻弄されたが、最後は思いのほかあっけなく終わってしまった。しかし、とにかく無事に完走できて本当によかった。
加藤さんは感慨深そうに、
「いろんなことに直面したよね。何十年も役者をやって来てたけど、ほんとに、新しかったよね、やるたんびにね」
とつぶやき、すぐ隣りの勇希ちゃんは心なしか目がうるうるしている。何度も通ったSさん宅の庭で最後の記念撮影。

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加藤さん、勇希ちゃん、ウッチー、本当にお疲れ様でした。