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13時から打ち上げ。江ノ電和田塚駅から徒歩2分の「つるや」にて。1929年創業で、まもなく90年。川端康成、里見弴などの鎌倉文士や、小津安二郎、田中絹代といった映画人も愛した由緒あるうなぎ店である。そして、鎌倉アカデミア演劇科のOBたちも、かつては年に1度ここで「うなくう会」という同窓会を開いていた。

今日の参加者は加藤さん、勇希ちゃん、ウッチー、私の4人。渡辺さんはドラマ(「科捜研の女」)の撮影で京都に行っているため、残念ながら参加は叶わなかった。

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一同、無事に撮影を終えたという解放感に浸りつつ、ビールで乾杯し、老舗のうなぎを食する。まさに至福のひととき。

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さらに本日のサプライズ、という感じで、勇希ちゃんは加藤さんに、撮影時のスナップ(ウッチーと勇希ちゃんが撮影したもの)を1冊にまとめたフォトブックをプレゼント! 昨日、ビックカメラで作った、世界で1冊のオリジナルだという。その名も「浜の記憶 ~茂雄の記録~」。

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撮影中から、ウッチーは撮った写真のデータを私や勇希ちゃんに送ってくれ、われわれはそれを共有していたのだが、PCを持っていない加藤さんには見せることができなかった。それで、私とウッチーも、加藤さんへのプレゼントとして紙焼きの写真をミニアルバムに入れたものを用意していたのだが、勇希ちゃんの方はきちんと製本が為された本格派である。これにはただただ脱帽。勇希ちゃんの加藤さんへの思いが感じられる贈り物だ。

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「これはいいなあ。みんなに見せるよ」
2冊のアルバムを代わる代わる見て、 加藤さんも心底嬉しそう(実際にこの日以降、友人知人親戚、行きつけのお店や鎌倉図書館の職員の方々に見せびらかして回ったらしい)。

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その後、加藤さんとは海岸沿いの大通りの前で別れ、あとの3人は何度もかよった海岸まで歩く。これで見納めの海を眺めたくなったとか、潮風に当たりたくなったとか言えば詩的だが、そんな情緒的な理由ではない。
実は、8日に撮影したシーン1Aの中に、由希が繁田にスマホの画面を見せるカットがあるのだが、それを昨日見返したところ、なんとスマホの画面に三脚が写りこんでいたのである。そこで急遽、撮り直しをすることになった次第。打ち上げ終了後のまさかのリテイクである。

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本当はこういう手元のアップの画は、キャスト本人ではなく助監督などが代役をやることが多いのだが、今回はせっかくなので、勇希ちゃんご本人の手とスマホを使ってきっちり再撮影を行う。スマホの表面はかなり反射率がいいため、カメラと三脚が写らないように撮るのは思ったりより難しい。三脚の足を黒のジャンパーやパーカーで覆ったりするなどして対応、5秒足らずのカットだったが30分以上かかってしまう。

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という感じで、これが2度目のクランクアップ。浜辺にはひんやりした秋の風が吹き抜け、行き交う人たちもみな上着を纏っている。勇希ちゃんもセーター姿だ。この間(8日)はまだTシャツ姿の観光客もかなりいたはずなのに…。あれが夏のシーンを撮れる限界ギリギリだったのだなあと改めて思う。

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帰ろうとしていたところに、なんと加藤さんがふたたび自転車で登場。われわれがまだ浜にいると思って出て来てくれたのである。聞けば、次の地引網の日が決まったので、それを伝えに来てくれたのだという(実は、トップシーンの地引網の情景が、まだ一部撮影できていないのだ)。ついさっき別れたばかりなのに、勇希ちゃんは嬉しそうに加藤さんに寄り添う。本当にこの2人のツーショットは納まりがいい。繁田と由希か、加藤さんと勇希ちゃんか、もはやその区別がつかない感じだ。

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