映画『浜の記憶』を記録する

映画『浜の記憶』がどのように企画・製作・公開されたかを、監督の大嶋拓が綴ります。うたかたの記憶を、とこしえに記録するために…

2018年06月

関東地方、梅雨が明けたらしい。まだ6月なのに…。今年の夏は、この先一体どうなることやら。

14時、江ノ電の長谷駅で加藤茂雄さんと待ち合わせ、彼の行きつけの喫茶店ベルグフェルドに入って2時間ほど話す。
以前から考えていた「加藤茂雄初主演作品」、ご本人にその気があるかどうかを打診。大いにやる気あり、という感じの反応だったので、最近世間で話題になった、「紀州の資産家変死事件」をヒントに思いついたストーリーを話す(90代でひとり暮らしの老漁師が、浜辺で20歳くらいの少女と会って次第に親しくなるが、やがて現実的な問題と直面して云々…)。
いつも泰然としている加藤さんには縁のない物語のようにも思われたが、
「男っていうのはいくつになっても、若い女性に惹かれるものなんでしょうか」
と問いかけてみたところ、
「そうね、正直、人恋しさみたいなのが出てくる、年取れば取るほどね。僕が年中この店に来るのも、やっぱり若い女の子がいるからだね。男ってみんなそうじゃないかな」
と、大変素直なお答え。
「よかった、加藤さんはまだ枯れていない。そういう役を無理なくやれるぞ!」
と嬉しく思う。

20180626

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