『浜の記憶』のお披露目上映となる「鎌倉アカデミア映画会」が、昨日(6/1)、鎌倉・光明寺の開山堂で催されました。関係者は朝の9時に集合し、劇団かかし座さんはプロジェクターとスクリーンの設営、鎌倉アクターズワークショップさんは遮蔽と椅子の設置を行い、予定どおり、12時30分の開場に備えたのですが…。20190601_01

開場とともに受付に長い列ができ、あれよあれよと言う間に、開山堂には200名を超すお客様が。事前に並べた椅子だけでは数が足りす、書院や本堂からありったけの椅子を持ってきてもまだ足りず。一部のお客様には立ってご覧いただくことになってしまいました。お立ち見になってしまわれた方、大変申し訳ありません。こちらとしても、まさに想定外の大入り満員となりました。

上映に先立ち、光明寺の三浦上人、「鎌倉アカデミアを伝える会」の小泉さんから御挨拶があり、13時10分に上映開始。主演の加藤茂雄さんも、ヒロインの宮崎勇希さんも、大きな画面で観るのはこれが初めてということで、かたずを飲んでスクリーンを凝視していました。52分の上映が終わると、会場からは暖かい拍手が…。無事にお披露目が終わり、関係者一同、ほっと胸をなで降ろしました。20190601_02

『浜の記憶』上映後には、主演の加藤さん、ヒロインの宮崎さん、大嶋拓(監督)によるトークショー。20190601_03

加藤さんは宮崎さんの印象を、鎌倉アカデミア入学の年に帝劇で総稽古を観た「真夏の夜の夢」の妖精パックのよう、と表現、今回の初主演作品も、「まさにひと夏の夢みたいだったね」と話されました。20190601_04

一方の宮崎さんは撮影を振り返り、「私は小さい時に祖父を亡くし、祖父との思い出がないので、それを埋めていただけるような貴重な体験でした」と、加藤さんに感謝の意を表明。20190601_05

大嶋監督は、撮影終了後の打ち上げの席で、宮崎さんが加藤さんに、撮影時のスナップを一冊にまとめたフォトブックをプレゼントしたエピソードを披露。これは今も加藤さんの大事な宝物になっているそうです。20190601_06

トークの後半は、この後に上映される『鎌倉アカデミア 青の時代』にちなみ、加藤さんが鎌倉アカデミアに入学することになった経緯、そして在学中に「春の目ざめ」で初舞台に立ち、役者の道を歩き出すまでの半生がご本人の口から熱っぽく語られました。20190601_07

鎌倉アカデミア演劇科第1期生の向井二三子さん(加藤さんの同級生)や同4期生の木口順子さんなど、学校ゆかりの方々も多数ご来場されていました。20190601_08

『鎌倉アカデミア 青の時代』上映終了は17時過ぎ。すでに光明寺の閉門時間を回っていました。お越しになった皆様、長時間どうもありがとうございました。

アンケートに感想をお書きくださった方も多数いらっしゃいましたので、その一部をご紹介します。

何か、ホンワカとした気持ちになる良い映画でした。私の家も、祖父の代まで腰越の漁師でした(約70年前まで)。何か心に通じるものがありました。トークショーも楽しかった。(70代)

つくりすぎない人物とつくりすぎない映画 良かったです。(60代)

加藤さん、さすがです!!ところどころドキュメンタリータッチの部分があって、自然な会話が多く挿入されていましたが、フィクション部分はきっちりと演技されていて普段とはまた違った魅力が引き出されていました。これからもお元気で、主演映画を1本、2本と増やしていってください。(50代)

鎌倉の海の日常と高齢化の時代の問題を織り交ぜて美しく描いた秀作。(50代)

今日は本当にすばらしい一日だった。二つの映画とも信念に満ちている。いいものはいいと心底感じた。ありがとうございました。(70代)

久しぶりに良い映画を見せていただきました。現在 私も年をとり家族の心配もわかります。考えさせられました。終わりの二人の笑顔素晴らしい!忘れられません。(80代以上)

とても良かった。茂さんには日頃海でお世話になっているが、こんなに立派な方とは思っていなかった。(80代以上)

現代の老人問題を考えさせる映画でした。明日への明るさのあるストーリーになっていました。満足しています。(60代)

93才 お元気で、元気をもらえました。お話をたくさんする事!頭さえる?あやかりたいと思います。ありがとうございました。(68才)

しげさんの自然体の姿がみられて元気よくて、とても良い映画でした。海に行って今度しげさんとお話してみたいなと思いました。いつまでもお元気で頑張って下さい。ステキな映画を有難う御座居ました。加藤さん最高です!(40代)
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映画『浜の記憶』は、きたる7/27(土)~8/2(金)、新宿ケイズシネマでロードショーとなります。連日10:30からの1回上映です。どうぞよろしくお願いいたします。

撮影:内田裕実